【Short Ver】辛島美登里Christmas Concert 冬の絵本2024~feat.『幸福の王子』〈1部〉

辛島美登里オフィシャルサイト&公式ファンクラブGreen Fields つぶあん

2025/01/11 10:00

Follow

 かつてこれほど涙したことはあっただろうか、と思うほど、心震えた「冬の絵本」。もちろん、とても哀しい物語でした。でも、それ以上に胸に迫ったのは、この世に生きることの尊さ、誰かと心が通い合うことの美しさ、嬉しさ。それが、言葉にできないほど温かく響いたのです。
 辛島美登里「Premium Christmas Concert 冬の絵本2024~featuring『幸福の王子』~」。日本橋三井ホールは、追加チケットが何度も出るくらい満杯。辛島さんのクリスマス・コンサートでは、開演前の客席に緊張感が漂うのが常ですが、今回はあちこちで再会の笑顔やおしゃべりの花が咲き、和やかなムード。ざわめきの中で聞く1ベル後の辛島さんの影アナも通常モード。それがなによりです。

 


 暗転とともにバンドがスタンバイしました。バンマスの十川ともじさん(pf、k)、伊藤ハルトシさん(vc、g)、はたけやま裕さん(perc)、森田晃平さん(cb、eb)という布陣。豊かな音のコントラバスのチューニングが終わると、まずはOvertureが奏でられました。回り出したミラーボールが夢の世界へと連れ出してくれます。そこに現れた辛島さん。ふんわりと桜色に包まれます。

 


 そう1曲目は「」でした。バックにはツバメが花と戯れている姿も感じます。すべらかな絹織のような歌声、ファンファーレが鳴るマーチ風な間奏が、まるで物語の始まりの合図のよう。春以外忘れられがちな桜の四季への眼差しが感じられ、まるで、「遠くからいつも見守っているよ」と大切な誰かに言われている気がして。早くもジンとしてしまいます。

 



     

 「ようこそお越しくださいました」と、第一声を弾ませる辛島さん。数日前からの急な寒さに言及しながら、「こんなにたくさんのみなさんにお会いできて本当に嬉しいです」と、客席の隅々にまで笑顔を届けます。早速、みなさんと共有したのは、いいニュースばかりじゃない今年の出来事。「幸せって何だろう? と、ふと思う」と辛島さんは呟きます。さりげなく朗読劇『幸福の王子』がスタートしました。

 

 


 銅像になった王子が、貧しい人々に自分の体の宝石を与えてボロボロになっていくという物語。「それって自己犠牲? 自己満足?」と、子供の頃思ったという辛島さんは、「幸せって一体何者よ!」とちょっとキレ気味に叫びました。


→続きを読むには有料会員登録が必要です。
有料会員登録はトップページにある青色の「会員登録」をクリック

文:藤井美保   写真:加藤千絵(CAPS)
*無断転載を禁じます。
この記事は2025/1/11より6ヶ月間ご覧いただけます。

 

Report the page

コピーしました

You can check the contects only for VIP member which are posted by owner after becoming a VIP member

辛島美登里オフィシャルサイト&公式ファンクラブGreen Fields つぶあん $6.34 / month

Join VIP

コピーしました