【Short Ver.】夕涼みコンサート2025〜夏だ！浴衣でGO！！ライブレポ《1st》

　気象庁が「異例の猛暑のピーク」と伝えた８月最後の週末30日（土）、今年も「夕涼みコンサート 2025～夏だ！浴衣でGO！！」が、鎌倉プリンスホテル バンケットホール七里ヶ浜で開催されました。

　筆者は例年通り134号線を車で。海沿いだと渋滞も苦じゃないなと走っていると、高台にある江ノ電・鎌倉高校前駅にちょうどあの可愛らしい車両が滑り込んできました。よく見ると、窓ガラスに人が張り付くほどギュウギュウです。小さなホームも降車した人で大混雑。鎌倉プリンスホテル最寄駅の七里ヶ浜ももれなく同じはず。真夏のコンサートは今や会場に辿り着くまでが命がけです。

　開場前のひと時をすごせるドリンク会場が、だから天国に思えました。人心地ついたファンのみなさんは、それぞれ馴染みの顔を見つけては再会を喜び合っています。この日はなんとフジテレビ「ノンストップ！」のカメラも入っていて、番組取材班からインタビューを受けている方も。「うたコン」、「さんま御殿」に続き地上波づいている辛島さん。あちこちでそんな話題も上がり、みなさん華やいだ表情でコンサート会場に入っていきました。

　グランドピアノのシルエット越しの全面ガラスは、何度見ても開放感いっぱい。その向こうに広がる空は、水蒸気のせいか白い絵の具をいっぱい混ぜたような淡い青です。ああ、今年も「夕涼み」が始まる。そんなワクワクが走り出すと、「こんにちは！」と涼やかな声がして、辛島さんが客席を縫って登場しました。ほんのりグレイッシュな地に、窓の空と同じような淡い青や渋い燕脂や山吹を散らした花柄の浴衣。薄い翡翠色の帯がとても上品で、赤い髪飾りがよく映えています。

　　同時に、パリッと浴衣を着こなしたサポートの扇谷研人さん（pf,k）と鳥越啓介さん（Cb）も。早速メンバー紹介をする辛島さん。意外や扇谷さんは「夕涼み」は初参加で、鳥越さんは2020年のコロナ禍の無観客生配信以来の二度目だそう。「お二人のワザを楽しんでくださいね」と自分のことは後回しの辛島さんを、鳥越さんがすかさず「辛島美登里」と手で示して客席の拍手を誘ったのはさすがでした。



　事前に募ったリクエストとメッセージで構成する「夕涼み」、今年は90曲ほど寄せられたそう。ファンの方たちはもう辛島さんの冒険好きを知り尽くしているから、遠慮がありません。今年も１曲目から「キャラクター」（緑黄色社会）という驚きの選曲。「浴衣でこの曲やったらカッコいいだろうなと直感で選びました」と言いつつ、ちょっと不安げな辛島さん。黄色いミニタンバリン片手に「みなさん、手拍子で助けてください」と言ってスタートしました。

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文：藤井美保   写真：加藤千絵（CAPS）
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